狐 と 兎

狐が増えれば、兎は減ります。
兎が減れば、やがて狐が飢えます。狐が減れば、兎はまた戻ってくる。
誰も勝たず、誰も終わらない。夜の野原の、終わらない輪舞です。
兎  
狐 の 食 欲
野に、月がのぼりました。
ロトカ・ヴォルテラの捕食方程式(1925頃)。紙の上の兎と狐が、いちどもふれ合わずに描く輪です。
狐の食欲を上げても、狐がずっと栄えるわけではありません。よく食べた狐ほど、はやく飢える。
追う者は、追われる者のなかに、じぶんのぶんの糧を持っている――のかもしれません。