オクターブ(周波数比2:1)を12の等しいステップに分け、隣り合う半音の周波数比をすべて 2^(1/12)≒1.0595 に統一した調律。現代のピアノやギターのフレットはこれに基づく。
利点は、どの調(ハ長調でも変ト長調でも)でも和音のにごりが同じになること。その代償として、長3度は純正な響き(5:4)より約14セント高く、せっかくの美しい整数比からわずかにずれている。耳の良い人はこの“うなり”を感じ取ることもある。
純正律や中全音律が“特定の調だけ美しく他を犠牲にする”のに対し、平均律は“全部をほどほどに良くする”妥協。バッハの時代以降に普及し、自由な転調を前提とする近現代音楽の土台となった。