外壁塗装で見積もりが数十万円も動く原因の多くは、じつは塗料の種類(グレード)。「どの会社か」より先に「どの塗料か」を押さえると、相場感が一気にクリアになる。怖がらせるためでなく、賢く選ぶための軸を。
結論(早見)
見るべきは期待耐用年数・初期費用・ライフサイクルコスト(耐用年数あたりの割安さ)・低汚染性・遮熱・普及度。今はシリコン系かラジカル制御形がコスパの中心で、長持ち最優先ならフッ素・無機。まず下の図と表で当たりをつけ、外壁塗装の塗料 判定エンジンで自分の重みで採点を。
種類別の比較(早見表)
| 種類 | 外壁の目安耐用年数 | 初期費用 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| アクリル | 5〜7年 | 最安 | 短期売却前提・とにかく安く |
| ウレタン | 7〜10年 | 安い | 付帯部・予算最優先 |
| シリコン | 10〜14年 | 中 | 迷ったらこれ(主流・コスパ) |
| ラジカル制御 | 12〜15年 | 中 | シリコン価格でもう少し長く |
| フッ素 | 12〜17年 | 高い | 塗り替え回数を減らしたい |
| 無機 | 15〜20年 | 最高 | 長期保有・美観を長く保ちたい |
表は外壁の一般的な目安。屋根は短くなりやすく、同じ「シリコン」でも製品や艶・施工で差が出ます。
深掘り:失敗しないための要点
「単価が安い」だけで選ばない。アクリルは1回が安くても5〜7年でまた足場を組み直す。足場代(1回あたり十数万〜)は塗料に関係なく毎回かかるため、塗り替え回数が増えるほど総額はかさむ。だから多くの家で、耐用年数あたりの割安さ=ライフサイクルコストで見るとシリコン〜ラジカルが有利になりやすい。
塗り替え時期は「年数」より「サイン」で。手でこすると白い粉がつくチョーキング現象、ひび割れ、コーキングの切れは塗り替え検討の合図。期待耐用年数はあくまで目安で、保証年数とは別物です。
見積書は「塗料名・グレード・回数」で読む。「シリコン塗装」だけでなく、製品名と下塗り+上塗り2回(計3回)が標準か、塗布面積(㎡)と単価が書かれているかを確認。ここが曖昧な見積もりは比較ができません。
用語
- ライフサイクルコスト
- 初期費用だけでなく、耐用年数あたり・将来の塗り替え回数まで含めた総コスト。塗料選びの本質。
- ラジカル制御形
- 顔料(酸化チタン)の劣化を促す「ラジカル」を抑えた比較的新しい塗料。シリコン並みの価格でやや長もち。
- 足場代
- 塗装のたびに必要な仮設費用。塗料の種類に関係なく毎回かかるため、塗り替え回数が総額を左右する。