株で損が出た年は、確定申告をするだけで税金が戻る・減ることがある。使うのは「損益通算」と「繰越控除」。知らずに放置すると、払わなくていい税金を払うことになる。
結論(早見)
ポイントは3つ。(1) 同じ年の利益・配当と損益通算して課税対象を減らせる。(2) 引ききれない損は最大3年繰り越せる(繰越控除)。(3) ただしNISA口座の損は「なかったもの」とされ、通算も繰越もできない。上場株式の利益にかかる税率は20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)なので、通算できる損1万円あたり約2,031円が戻る計算だ。言葉は損益通算・繰越控除を参照。
口座別:通算・繰越できる?
| 口座の種類 | 損益通算 | 繰越控除(最大3年) |
|---|---|---|
| 特定口座・一般口座 | できる | できる(要・確定申告) |
| 複数の証券会社をまたぐ | できる(合算して申告) | できる(要・確定申告) |
| NISA口座 | できない(損はないものとみなす) | できない |
深掘り:3つの誤解
①「特定口座(源泉徴収あり)なら申告不要」は半分だけ正解。1社の口座内なら損益は自動で通算される。だが別の証券会社の利益と通算したい・損を翌年へ繰り越したいなら確定申告が必須だ。
②「配当と株の損は無関係」は誤り。上場株式の譲渡損は、申告分離課税を選んだ上場株式の配当・利子と損益通算できる。配当で源泉徴収された税が戻ることがある。
③「NISAなら損しても申告でカバーできる」は不可。NISA口座の損失は税制上ゼロとして扱われ、課税口座の利益とは相殺できない。これはNISAの数少ない弱点だ。NISAとiDeCoの使い分けもあわせて。
繰り越すには、損が出た年から連続して毎年確定申告すること(取引がない年も申告して損失をつなぐ)。長期の積立派でも、課税口座のスポット売却で損が出たら検討の価値あり。口座選びはネット証券 判定エンジンで。
本記事は一般的な税務情報の提供であり、個別の税務・投資助言ではありません。投資は元本割れの可能性があります。制度・税率は改正されることがあり、最新・個別の取扱いは国税庁または税理士にご確認ください。