マイホームを売って利益が出ても、税金で慌てなくていい——条件を満たせば、利益から最大3,000万円を差し引ける特例がある。
結論(早見)
自分が住んでいた家(居住用財産)を売ると、所有期間に関係なく譲渡所得から最高3,000万円を控除できる(国税庁 No.3302)。さらに所有期間が10年超なら、控除後に残った利益のうち6,000万円以下の部分に軽減税率(約14.21%)を重ねて使える(No.3305、両者は併用可)。ただし住宅ローン控除とは同時に使えない。どちらが得かは金額しだい。
使える特例と根拠(早見表)
| 特例 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 3,000万円特別控除 | 譲渡益から最大3,000万円。所有期間を問わない | No.3302 |
| 軽減税率の特例 | 10年超所有、6,000万円以下部分が約14.21%(3,000万円控除と併用可) | No.3305 |
| 以前の住まい | 住まなくなった日から3年を経過する年の12/31までに売却 | No.3314 |
| 住宅ローン控除との併用 | 不可(同時適用できない) | No.3305 複用・控除説明 |
深掘り:使うときの注意
譲渡益の計算=売却額 −(取得費+譲渡費用)− 特別控除。買ったときの金額(取得費)が不明なら、売却額の5%を概算取得費とできる。
除外ケース:親子・夫婦など「特別の関係がある人」への売却は対象外。また、前年・前々年にこの特例を受けていないことが条件。
申告が必要:控除で税額が0円になる場合でも、確定申告をして初めて適用される。
本記事は税務の一般的な情報提供であり、個別の税務相談ではありません。適用要件・税額はケースで異なり、税制は改正されることがあります。実際の手続きは必ず国税庁の最新情報・税理士でご確認ください。
用語
- 譲渡所得
- 土地・建物などを売って得た利益。給与所得とは別に計算される(分離課税)。
- 長期譲渡所得
- 売った年の1/1時点で所有期間5年超。税率20.315%。
- 軽減税率の特例
- 10年超所有のマイホームで、控除後6,000万円以下に約14.21%を適用できる特例。