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火災保険の選び方 2026 ― 値上げ時代の「削るところ・守るところ」

全国平均13%の過去最大値上げと水災5区分。保険料を下げつつ、いざという時に効く契約の作り方を一次資料で。

更新 2026-06-06

#コスト#防災#火災保険#保険#お金#不動産

火災保険は「火事のための保険」ではない。台風・豪雨・水漏れ・盗難まで守る“住まいの総合保険”だ。そして2024年10月、その保険料は過去最大級の値上げを迎えた。やみくもに削れば、いざという時に効かない。どこを守り、どこを削るかを、出典つきで整理する。

本記事は情報提供であり、特定の保険商品の推奨や勧誘ではありません。補償内容・保険料は契約・物件・地域で大きく異なります。契約前に必ず各社の約款と一次情報を確認してください。

結論(早見)

2024年10月、損害保険料率算出機構の参考純率が全国平均+13.0%(過去最大)改定され、各社の保険料に反映された。同時に水災(みずさい)の保険料が全国一律から5区分に細分化。住む地域のリスクで水災部分の保険料が変わるようになった。やるべきことは3つ――①補償を“住まいに合わせて”取捨選択 ②保険金額を再調達価額で正しく設定 ③長期契約+複数社比較でコストを抑える

火災保険が守る範囲(基本+特約)火災・落雷・破裂爆発風・雹・雪災水災(5区分・任意)水漏れ・給排水トラブル盗難・破損・汚損家財(別契約・任意)地震・噴火・津波 → 火災保険では出ない地震保険が必要緑=住まいで取捨選択しやすい部分/青=地域リスクで料率が変わる水災/紫=火災保険の対象外
地震・噴火・津波による損害は火災保険では補償されず、別途地震保険が必要。水災等地はお住まいの地域で5段階に分かれる。

選び方の3ステップ

ステップ判断のポイントよくある失敗
① 補償の取捨選択高台のマンション上層階なら水災は外す検討余地。低地・河川近く・1階なら水災は厚く「全部入り」で割高/逆にハザードマップ上で危険なのに水災を外す
② 保険金額の設定再調達価額(同じ家を建て直す費用)で設定。時価ではない金額を低く設定しすぎ、全焼時に建て直せない
③ コストを抑える最長5年の長期一括+免責金額の設定+複数社見積もり1年更新を放置し、毎年の値上げを丸かぶり

もっと深く:なぜ水災が「5区分」になったのか

これまで水災の保険料は全国一律だった。だが豪雨・台風被害は地域差が大きい。そこで2024年10月、水災料率がリスクの低い1等地〜高い5等地の5段階に細分化された。損害保険料率算出機構の試算では、5等地は1等地の約1.5倍(水災部分)。自分の住所が何等地かは、同機構の水災等地検索で確認できる。低リスク地域なら細分化で保険料が下がるケースもある。

水災を“外す”判断のしかた

水災補償は任意で外せるが、判断は感覚ではなくハザードマップで。国土交通省の「重ねるハザードマップ」で浸水想定を確認し、想定浸水深が床下〜床上に及ぶなら外すべきではない。マンションの上層階でも、1階の機械式駐車場や共用部は管理組合の保険の話。専有部の床上浸水リスクが実質ゼロかどうかで判断する。

地震保険は“別物”という大原則

地震・噴火・これらによる津波が原因の火災や倒壊は、火災保険では1円も出ない。地震で起きた火災も「地震が原因」なら対象外だ。備えるには火災保険に地震保険を付帯する必要がある。地震保険は国と民間の共同運営で、どの会社で入っても補償・保険料は同じ。保険料は地震保険料控除の対象になる。

よくある誤解

「火災保険は火事だけ」
実際は風災・雪災・水漏れ・盗難・破損まで幅広い。使える場面は火事より“それ以外”のほうが多い。
「保険金額は高いほど安心」
再調達価額を超えて掛けても、受け取れるのは実損まで。掛け過ぎは保険料のムダ。
「水災はどの家も同じ料金」
2024年10月以降は5区分。住所で変わる。

用語

再調達価額
同等の建物・家財を新たに取得・再築するのに必要な金額。火災保険の保険金額設定の基準。
水災等地
2024年改定で導入された、水災リスクに応じた5段階の地域区分。

参考文献・出典

  1. 損害保険料率算出機構「火災保険参考純率」giroj.or.jp/ratemaking/fire(参考純率を全国平均+13.0%改定、過去最大)。
  2. 損害保険料率算出機構「水災等地検索」giroj.or.jp/ratemaking/fire/touchi(住所別の水災等地・5区分)。
  3. 国土交通省「重ねるハザードマップ」ハザードマップポータルサイト(浸水想定の確認)。
  4. 水災5区分・5等地は1等地の約1.5倍等の水準感は各社解説および機構公表に基づく編集部整理(2026-06)。

数字は出典つきのスナップショット。評価関数による透明な判定であり、特定製品の推奨ではない。Yohaku — 判定の都市。 ☕ この記事を応援する