プロテインは流行っているけれど、本当に知りたいのは“自分は1日何グラム必要か”。答えは食品の種類ではなく、あなたの体重から決まります。
結論(早見)
健康な成人の最低ラインは体重1kgあたり0.8g/日(WHO/各国の推奨量・RDA)。運動して筋肉を増やしたいなら1.2〜1.6g/kg、増やす効果が頭打ちになるのがおよそ2.0g/kg。高齢者は筋肉減少(サルコペニア)対策に1.0〜1.2g/kgがすすめられます。
食品別タンパク質量(目安)
| 食品 | 1食の目安 | タンパク質 |
|---|---|---|
| 鶏むね肉(皮なし) | 100g | 約23g |
| サバ | 100g | 約20g |
| 卵 | 1個(50g) | 約6g |
| 木綿豆腐 | 100g | 約7g |
| 納豆 | 1パック(45g) | 約7g |
| 牛乳 | 200ml | 約7g |
| ギリシャヨーグルト | 100g | 約10g |
| ご飯 | 茶碗1杯(150g) | 約4g |
数字は一般的な目安。調理法や部位・商品で変わります。
もっと深く:なぜ“体重あたり”なのか
タンパク質は、筋肉・臓器・酵素・ホルモン・免疫物質の材料。体が大きいほど維持・修復に必要な量も増えるため、「1日◯g」と一律で決めず体重に比例させて考えるのが合理的です。0.8g/kgという最低線は、健康な成人が筋肉や機能を失わずにいられる量として求められたものです。
1食あたり、まとめて摂る意味
筋肉づくりのスイッチ(筋タンパク質合成)は、1食でおよそ20〜40gのタンパク質と、なかでもアミノ酸のロイシンでよく入ります。1日の合計が同じでも、朝はパンだけ・夜にドカ食い、より毎食20g前後を3食に散らすほうが筋肉には効率的、という研究の流れがあります。
注意・使い分け
健康な腎臓なら、高タンパク食が腎機能を悪化させるという確かな証拠は乏しいとされます。ただしすでに腎機能に問題がある人は主治医の指示が優先。プロテインパウダーは“食事で足りない分の保険”であって必須ではなく、肉・魚・卵・大豆・乳でまかなえれば十分です。とり過ぎても余剰分はエネルギーとして使われるか脂肪になるだけで、上限を増やすほど筋肉が増えるわけではありません。
用語
- RDA(推奨量)
- その集団のほとんど(97〜98%)の必要を満たす摂取量。タンパク質は0.8g/kg/日。
- 筋タンパク質合成(MPS)
- 食事や運動をきっかけに筋肉のタンパク質が作られる反応。ロイシンが引き金になりやすい。
- サルコペニア
- 加齢に伴う筋肉量・筋力の低下。高齢期にタンパク質をやや多めにとる理由。