車検の見積もりを並べても、なぜ店ごとに数万円も違うのか分かりにくい。カギは、費用が「誰でも同額の法定費用」と「店で差が出る車検基本料」の二階建てだと知ること。ここが分かれば、どこで受けるかは一気に選びやすくなる。
結論(早見)
車検の総額は法定費用+車検基本料。法定費用(自賠責保険・自動車重量税・検査手数料)はどの店で受けても同じで、値切れない。差がつくのは基本料(点検整備・事務手数料)だけ。だから「安さ」を狙うなら基本料の比較、「安心」を狙うなら整備の手厚さで選ぶ。自分の重み付けで各方式を採点するなら車検の受け方 判定エンジンへ。
法定費用の内訳(自家用乗用車の例)
| 項目 | 金額の目安(24か月) | 決まり方 |
|---|---|---|
| 自賠責保険料 | 17,650円 ※2026年11月1日以降始期は18,560円 | 損害保険料率算出機構が算定し金融庁へ届出。全社同額 |
| 自動車重量税 | 24,600円(1t超〜1.5t以下・13年未満) | 車両重量0.5tごと・経過年数で国が決定 |
| 検査手数料(印紙代) | 約1,800〜2,300円 | 継続検査の手数料。持込/指定工場で差 |
| 法定費用の合計 | 約44,000円前後 | ここに車検基本料が上乗せされる |
軽自動車は重量税が2年で6,600円(13年未満)と安く、法定費用の合計はおおむね2.7万円前後。13年超・18年超になると重量税が上がる点に注意。
もっと深く:見落としがちな要点
①法定費用は改定される。自賠責保険料は2026年11月1日始期分から全車種平均6.2%引き上げられ、自家用乗用車(24か月)は17,650円→18,560円に。車検の予約時期で総額が変わることがある。②古い車は重量税が重い。新車登録から13年・18年を超えると自動車重量税が段階的に増える。買い替え判断の材料にもなる。③「車検が通る」と「安全・故障しない」は別。車検は保安基準を満たすかの検査であって、故障予知の保証ではない。安さ重視で最低限だけ通すか、予防整備まで任せるかは、車の年式と乗り方で決めたい。④ユーザー車検は基本料ゼロだが自己責任。陸運局へ自分で持ち込めば店の基本料はかからないが、点検・整備・書類・不合格時の再検査まで自分で背負う。
方式の選び方(ざっくり)
丸投げの安心と純正整備ならディーラー、価格と整備のバランスと融通なら民間整備工場、手軽さと価格の中間ならカー用品店、短時間・低価格重視なら車検専門店、給油ついでの手軽さならガソリンスタンド、最安・手間上等ならユーザー車検。詳しくは判定エンジンで自分の重みに合わせて採点を。
用語
- 法定費用
- 自賠責保険料・自動車重量税・検査手数料の総称。国や制度で決まり、どの店でも同額で値切れない。
- 自賠責保険
- すべての車・バイクに加入が義務づけられた強制保険。対人賠償のみ。車検時にまとめて払う。
- 自動車重量税
- 車の重さに応じてかかる国税。車検時に原則2年分をまとめて納める。13年・18年超で増税。
- 指定整備工場(民間車検場)
- 検査までを自社で完結できる国の指定を受けた整備工場。車を陸運局へ持ち込まず車検を終えられる。
【免責】本記事は費用の考え方を整理した情報提供であり、税務・法務上の助言ではありません。自賠責保険料・重量税・手数料は改定され、車種・重量・経過年数・地域で変わります。実際の金額は、国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」や各店の見積もりなど一次情報で必ず確認してください。