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退職代行の選び方:弁護士・労働組合・民間のどれを選ぶ?

「ただ辞めたい」だけなら民間でも足りる。でも有給・未払い・退職日で揉めそうなら——できることが法律で違う3タイプを、出典つきで整理する。

更新 2026-06-15

#キャリア・転職#転職・人材紹介#法律#退職代行#転職エージェント

「もう明日から行きたくない」。そんなとき退職代行は強い味方だが、実は3種類あり、できることが法律で大きく違う。安さだけで選ぶと「結局、有給も未払い分も交渉してもらえなかった」となりがちだ。

結論(早見)

選ぶ軸はシンプル。会社と「交渉」が必要かで決まる。退職を伝えるだけなら民間業者でも足りるが、有給消化・未払い残業代・退職日や離職票で揉めそうなら労働組合型か弁護士型を選ぶ。理由は、民間業者が会社と条件交渉をすると非弁行為(弁護士法72条)の疑いが生じるからだ。

対応できる範囲(右へ伸びるほど交渉・請求まで対応)民間業者意思を伝えるだけ労働組合型+有給・退職日を団体交渉弁護士型+未払い賃金・損害賠償の請求・訴訟
民間業者は「退職の意思を伝える」までが原則。交渉が必要なら労働組合型、金銭請求や訴訟まで見据えるなら弁護士型。(編集部整理 2026-06)

3タイプ比較

タイプできること料金の目安向く人
民間業者退職の意思を伝えるのみ(交渉は不可)1〜3万円揉めず、ただ辞めたいだけ
労働組合型団体交渉で有給・退職日などを交渉できる2〜3万円+組合費有給消化や退職日を調整したい
弁護士型交渉+未払い賃金・損害賠償の請求・訴訟まで5〜10万円+成功報酬未払い・損害賠償などトラブル必至

料金は2026年6月時点の一般的な相場(編集部整理)。実際の対応範囲・費用は各社で必ず確認を。


もっと深く:なぜ「交渉できる/できない」が分かれるのか

そもそも退職はあなたの権利だ。期間の定めのない正社員なら、退職の自由(民法627条)により申し入れから2週間で雇用は終了する。会社の承諾も、就業規則の「1か月前」も、原則この法律には勝てない。だから「辞めると伝える」だけなら、本人でも民間業者でも法律上は足りる。

問題は交渉だ。「有給を全部使わせて」「未払い残業代を払って」と会社と条件を詰めるのは法律事務にあたる。報酬を得てこれを代行できるのは原則弁護士だけ弁護士法72条)。民間業者がやると非弁行為の疑いが生じる。労働組合は例外で、憲法28条・労働組合法が保障する団体交渉権を根拠に、組合員のために会社と交渉できる。これが「労働組合型」が選ばれる理由だ。

よくある誤解

「退職代行を使うと会社に訴えられる」
退職は労働者の権利で、代行を使ったこと自体は違法ではない。ただし引き継ぎを放棄して実害が出たなどの例外的ケースは別途検討を。
「弁護士型が一番だから常にこれ」
料金が高く、揉め事が無いなら過剰。トラブルの有無で選ぶのが合理的。
「民間でも交渉してくれる」
うたっていても非弁の疑い。交渉が要るなら組合型か弁護士型を。

用語

退職の自由(民法627条)
期間の定めのない雇用は、申し入れから2週間で終了できる。
非弁行為(弁護士法72条)
弁護士でない者が報酬を得て交渉・請求などの法律事務を業とすること。禁止される。
団体交渉権
労働組合が使用者と労働条件を交渉する、憲法28条が保障する権利。

※本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の事情や最新の運用は、弁護士・労働組合・所管窓口など一次情報でご確認ください。

▶ 退職の自由(民法627条)を読む▶ 非弁行為(弁護士法72条)を読む

参考文献・出典

  1. 民法 第627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ=申入れから2週間で終了). e-Gov法令検索:民法
  2. 弁護士法 第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止). e-Gov法令検索:弁護士法
  3. 労働組合(団体交渉権の保障について). 厚生労働省 労働組合
  4. 料金相場・タイプ別の対応範囲は編集部整理(2026-06)。最新・個別の対応は各社で確認を。

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