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うま味——5番目の基本味は日本で見つかった

甘味・塩味・酸味・苦味、そして「うま味」。1908年の発見から受容体の同定まで。

更新 2026-06-14

#健康#栄養#科学#うま味

甘味・塩味・酸味・苦味——舌が感じる基本の味は4つだと長く考えられてきた。5番目の「うま味」を見つけたのは、1908年の日本の化学者だった。

結論(早見)

うま味はグルタミン酸などのアミノ酸・核酸がもたらす「だしの旨さ」。1908年に池田菊苗が昆布だしから発見し、いまでは舌のうま味受容体(T1R1+T1R3)が確認され、世界で5番目の基本味として認められている。さらにグルタミン酸とイノシン酸を合わせると、うま味は単独の何倍にも跳ね上がる(相乗効果)。

甘味塩味酸味苦味うま味1908・日本グルタミン酸 単独+イノシン酸約8倍
4つの基本味に加わった5番目「うま味」。グルタミン酸とイノシン酸を合わせると、うま味は単独の約8倍に強まる(出典:下記論文)。

もっと深く

だしの正体:昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸、干し椾茸のグアニル酸。和食の「合わせだし」は、無意識に相乗効果を使ってきた知恵だ。

なぜ8倍にもなるのか:うま味受容体は、グルタミン酸が結合すると形が変わり、そこにイノシン酸が結びつくと反応がさらに強まる。ヒトではグルタミン酸単独に比べ、イノシン酸を混ぜると応答が約8倍になると報告されている。

うま味≠「味の素」だけの話:トマト、チーズ、熟成肉、母乳にもうま味成分は豊富。人類は調味料が生まれる前から、うま味を求めてきた。

用語

グルタミン酸
うま味の主成分となるアミノ酸。昆布・トマト・チーズなどに多い。
相乗効果
グルタミン酸とイノシン酸など、種類の違ううま味物質を合わせると、うま味が飛躍的に強まる現象。詳しく
T1R1+T1R3
舌にあるうま味受容体。2つのたんぱく質が組になってうま味を感じ取る。

参考文献・出典

  1. Kurihara K. Umami the Fifth Basic Taste: History of Studies on Receptor Mechanisms and Role as a Food Flavor. BioMed Research International, 2015. PMC4515277(1908年の池田によるうま味発見と受容体研究の歴史)。
  2. Zhang F, et al. Molecular mechanism for the umami taste synergism. PNAS, 2008. PMC2606899(グルタミン酸+イノシン酸でヒトの応答が約8倍に)。

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