温泉宿を選ぶとき「美肌の湯」「療養に最適」といった宣伝文句が並ぶが、泉質そのものは環境省の鉱泉分析法指針が定めた10の療養泉に整理されている。この分類を知ると、目的(温まりたい・肌・湯あたりのしにくさ)から逆算して選べる。
結論(早見)
①泉質は大きく単純温泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・二酸化炭素泉・含鉄泉・酸性泉・含よう素泉・硫黄泉・放射能泉の10種(療養泉の分類)。②単純温泉は刺激が穏やかで湯あたりしにくく、子どもや高齢者にも向く万能型。③塩化物泉は塩分が肌に膜を作り保温性が高い(「温まる湯」)。④炭酸水素塩泉は古い角質を落とすとされ「美肌の湯」と呼ばれる。⑤硫黄泉は独特の香りと見た目で人気だが刺激が強めで、肌の弱い人や湯あたりしやすい人は短時間から。
目的から選ぶ早見
| 目的 | 向く泉質 | ひとこと | |
|---|---|---|---|
| とにかく温まりたい | 塩化物泉 | 保温性が高い「熱の湯」 | |
| 肌をすべすべに | 炭酸水素塩泉 | 「美肌の湯」 | |
| 湯あたりを避けたい | 単純温泉 | 刺激が穏やか・万能 | |
| 温泉らしさを味わう | 硫黄泉・酸性泉 | 刺激強め・短時間から |
深掘り
「効能」は泉質から導かれた一般的な適応症
宿の効能書きは、環境省の指針にもとづく泉質別の一般的適応症を示したもので、個人への治療効果を保証するものではない。持病がある場合は禁忌症(入ってはいけない泉質・状態)を先に確認したい。
「源泉かけ流し」と「循環」で体験が変わる
泉質が同じでも、加水・加温・循環・消毒の有無で湯の鮮度は変わる。温泉分析書の掲示(泉質・源泉温度・加水加温の有無)は法律で義務づけられており、宿でこれを見れば実態が分かる。
湯あたりは「長湯・高温・空腹」で起きやすい
刺激の強い泉質でのぼせや倦怠感(湯あたり)が出やすいのは、長湯・高温・空腹・飲酒後。短時間・分割入浴・水分補給が基本。強い泉質ほどこの原則が効く。
▶ 泉質の星空で、あなたの目的(温まる・肌・湯あたりのしにくさ)から泉質を選ぶ
※本記事は一般的な情報提供であり、医療上の助言ではありません。禁忌症・適応症は各温泉の分析書と環境省の基準をご確認ください。