「老後が不安だから個人年金保険」——でも入る前に知っておきたい。税の優遇は意外と小さく、お金を増やす力はNISA・iDeCoに譲ることが多い。それでも個人年金保険が活きる人はいる。あなたはどちらか。
結論(早見)
個人年金保険の本当の価値は「強制的に貯まる」確実性と個人年金保険料控除の2つ。ただし控除額は所得税で最大4万円・住民税で最大2.8万円(2012年1月以降契約の新制度)と小さめ。お金を増やす目的なら、まずNISA・iDeCoを使い切るのが基本。貯蓄が苦手で「先取りで確実に置いておきたい」人の補完として考えるのが現実的だ。
| 制度 | 増やす力 | 税の優遇 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| NISA | 高(運用しだい) | 運用益が非課税 | 自分で運用でき、途中で使う可能性も残したい人 |
| iDeCo | 高 | 掛金が全額所得控除 | 60歳まで引き出さず老後資金に専念できる人 |
| 個人年金保険 | 低〜中 | 個人年金保険料控除(小) | 貯蓄が苦手・元本の確実性や強制力を重視する人 |
本記事は情報提供であり、特定商品の推奨や投資助言ではありません。保険・年金は途中解約で元本割れすることがあり、固定額の年金はインフレに弱い面があります。控除額・税制・約款は変わります。最新は一次情報(国税庁・各社約款)で必ずご確認ください。
深掘り:控除を受けるカギ「税制適格特約」
個人年金保険料控除を一般生命保険料控除と別枠で使うには、契約に税制適格特約が付いている必要がある。国税庁が定める要件は次の4つで、すべて満たすことが条件だ。
増えにくい時代であることに注意。予定利率が低い局面では、固定額の個人年金は大きく増えにくく、物価が上がると実質価値が目減りしうる。途中解約は元本割れになりがち。なお外貨建て・変額タイプは「確実性」とは別物で、為替・運用リスクを伴う。受給開始の考え方は年金の受取開始年齢もあわせて。
用語
- 税制適格特約
- 個人年金保険料控除を別枠で使えるようにする特約。国税庁の定める4要件を満たす契約が対象。
- 個人年金保険料控除
- 条件を満たす個人年金保険の保険料を所得から差し引ける制度。新制度では所得税で最大4万円・住民税で最大2.8万円。