会社を辞めたら、失業保険(雇用保険の基本手当)は「いくら・いつから・いつまで」もらえるのか。答えは3つの要素——離職前の賃金・年齢・辞め方——でほぼ決まる。2026年時点の最新額で早見表にした。
結論(早見)
1日あたりの支給額(基本手当日額)は、離職前6か月の賃金合計÷180×50〜80%(60〜64歳は45〜80%)。賃金が低かった人ほど80%に近づく。もらえる期間は自己都合で90〜150日、会社都合で90〜330日。そして2025年4月以降の離職なら、自己都合でも支給が始まらない「給付制限」は原則1か月に短縮。リ・スキリングのための教育訓練を受ければ給付制限なしで受け取れる。
1日いくら:上限・下限(2025年8月1日改定)
| 離職時の年齢 | 基本手当日額の上限 | 28日分(1回の認定ごと) |
|---|---|---|
| 30歳未満 | 7,255円 | 約20.3万円 |
| 30〜44歳 | 8,055円 | 約22.6万円 |
| 45〜59歳 | 8,870円 | 約24.8万円 |
| 60〜64歳 | 7,623円 | 約21.3万円 |
| 下限(全年齢) | 2,411円 | 約6.8万円 |
支給は4週間(28日)ごとの失業認定にもとづく後払い。上限・下限は毎年8月に平均給与額に合わせて改定されるので、実際の手続き時は最新額を確認。
深掘り:いつまでもらえるか(所定給付日数)
まず自己都合(正当な理由のない離職)。年齢に関係なく、雇用保険に入っていた期間だけで決まる。
| 被保険者期間 | 10年未満 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|
| 自己都合 | 90日 | 120日 | 150日 |
倒産・解雇など会社都合(特定受給資格者)は年齢×期間で手厚くなる。
| 離職時年齢 | 1年未満 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | — |
| 30〜34歳 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35〜44歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45〜59歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60〜64歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
給付制限は「2か月→1か月」に短縮された
2025年4月1日以降に自己都合で離職した場合、待期7日の後の給付制限期間は原則1か月(従来は2か月)。ただし直近5年間に自己都合離職での受給が2回を超えると3か月に延びる。さらに、教育訓練給付の対象講座や公共職業訓練などを受講する場合は給付制限そのものが解除され、待期後すぐ支給対象になる。「学び直しながらもらう」が制度として正面から認められた形だ。
受給の条件と手続き
受給には、自己都合なら離職前2年間に被保険者期間12か月以上、会社都合なら離職前1年間に6か月以上が必要。会社から届く離職票を持ってハローワークで求職申込みをし、以後4週間ごとの失業認定日に求職活動の実績を報告して受給する。給付日数を残して早く再就職が決まれば「再就職手当」として残りの一部をまとめて受け取れるので、「もらい切るまで待つ」より早く決めたほうが総額で得になるケースも多い。
あわせて読みたい:申請すればもらえるお金まとめ/転職エージェントの選び方/病気やケガで働けず辞める場合は傷病手当金、退職を切り出せない場合は退職代行の選び方も参照。
用語
- 賃金日額
- 離職前6か月の賃金合計(賞与除く)÷180。基本手当日額の計算の土台。
- 特定受給資格者
- 倒産・解雇など会社都合で離職した人。給付日数が手厚く、給付制限もない。
- 待期期間
- 受給資格決定から7日間。理由を問わず全員に適用され、この間は支給されない。
- 再就職手当
- 給付日数を3分の1以上残して安定した職に就くと、残日数の60〜70%相当をまとめて受け取れる制度。