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退職金にかかる税金はいくら?2,000万円でもゼロになる仕組み

「退職所得控除」と「1/2課税」で、退職金の税はぐっと軽い。早見表と数値例で、自分の税額の見当をつける。

更新 2026-06-22

#金融#お金#年金・老後#退職金#税金・控除

退職金には、毎月の給与とはまったく別の「優しい税金ルール」が用意されている。長年の勤労への配慮で控除は大きく、しかも残りを半分にしてから課税する。だから手取りは、思っているより多いことが多い。

結論(早見)

退職金の税額は、ほぼ次の3ステップで決まる。①勤続年数に応じた退職所得控除を引く → ②残りを1/2にする → ③その額に所得税・住民税。控除の枠内に収まれば税金はゼロ。受け取り時に「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先へ出せば、原則分離課税で精算が終わり、確定申告も不要になる。

退職金受取総額退職所得控除勤続年数で決まる×½= 退職所得所得税・住民税控除の枠内に収まれば、退職所得は0円=課税なし。
退職金の税額の決まり方(3ステップ)。控除が大きく、さらに半分にしてから課税される。

退職所得控除の早見表

勤続年数控除額
20年以下40万円 × 勤続年数(最低80万円)
20年超800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)

例:勤続38年なら控除は 800万 + 70万×18 = 2,060万円。退職金が2,000万円ならすべて控除の範囲に収まり、所得税・住民税は0円。仮に退職金が3,000万円なら、超過940万円の半分=470万円が課税対象になる。

深掘り:間違えやすい3点

① 勤続年数の端数は切り上げ……1年未満の端数は1年に切り上げる。30年1か月なら31年で計算する。
② 申告書の出し忘れは損……「退職所得の受給に関する申告書」を出さないと、控除も1/2も使われず一律20.42%が源泉徴収される(確定申告で取り戻せるが手間)。
③ iDeCo・企業年金との受取り順……一時金を複数受け取ると退職所得控除の重複調整がある。詳しくは iDeCoの受け取りと税金 を。年金形式で受け取る選択肢は 年金は何歳から受け取るのが得か も参照。

退職所得控除
勤続年数に応じて退職金から差し引ける非課税枠。20年までは1年あたり40万円、超過分は1年あたり70万円。
分離課税
給与など他の所得と合算せず、退職所得だけで税額を計算する方式。累進の影響が和らぎ有利になりやすい。

※本記事は税制度の一般的な情報提供であり、税務・投資助言ではありません。控除額や要件は税制改正で変わることがあります。実際の申告・判断は最新の国税庁情報や税理士にご確認ください。

参考文献・出典

  1. 国税庁 タックスアンサー No.1420「退職金を受け取ったとき(退職所得)」(退職所得=(収入金額−退職所得控除額)×1/2、控除額の計算式、申告書を提出した場合の取扱い). nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1420.htm
  2. 国税庁 タックスアンサー No.2725「退職所得となるもの」. nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2725.htm
  3. 数値例・住民税の取扱いは2026年6月時点の制度にもとづく編集部整理。最新は一次情報を確認のこと。

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